やさしい鉄道法規 和久田康雄著 交通研究協会 [鉄道本]
この本を読むと、鉄道ファンとして、一度は聞いたことの多くは、法律にも基づいた決まりごとが多いことが分かる。
例えば、運賃と料金がある。運賃は、認可が必要なのは、運賃と特別急行料金、急行料金、座席指定料金であり、その他のものについては、届出制、貨物については自由と決められるそうだ。認可が必要な項目は独占から利用者を守るために設定されている。
という訳で、寝台列車の場合、乗車券、特急券、寝台料金と券が三種類に別れているのだろう。
また、軌道についてほ、軌道法とい法律がある。この中には、いわゆる路面電車の他、モノレールや新交通システムも含まれる。
これらは、その敷設は道路上に行うなど都市計画レベルでの検討が必要であることから、軌道法の管轄に建設省も絡んでいることに起因するようだ。
もっとも現在では、運輸省、建設省もなく国土交通省になっているので、こういった経緯は、過去の歴史となっているがそれを知るのもまた面白い。
そして、鉄道法規で繰り返されることが、鉄道は公益的なものであると言うことだ。
その多くは利用者の立場になって立法されている。
最近、方々で鉄道を私有物と見間違っているファンの方が見受けられるが、鉄道とは、元来、公共物なのだと改めて言いたい。そんなことを感じざる得ない本であった。
ちなみに、本書に掲載された情報は、刊行年の1998年時点のものです。
コメント 0